I様邸 設計コンセプト ②スタディコーナー

今回のお施主様は仕事で関係のある方で、出会いは2年前くらいで最近です。出会ったばかりの頃、建築士会のイベントでエンクロスの設計者を呼んでの勉強会をしたことがあるのですが。館内を見学して廻ってると、狭いカウンター席で学生さんと並んで勉強してるのが彼でした。エンクロスそっちのけで彼を見てたら、気付いた様でちょっと恥ずかしがってた様な。仕事上の資格試験に挑戦されてたそうです、その時はまさか家造りを頼んで貰えるとは思いもせず、ちょっとぞんざいだったかも(笑)。

『資格は大事だよ。』とか記憶は定かじゃないけど・・・定かじゃないけど言っちゃってそうだ。

ご要望を聞く際に、書斎まででは無いけど勉強が出来るコーナーみたいのが出来ないでしょうかって話だったので。建築家桑野信介もノブカツも男には籠り部屋が必要だって言ってるし、私も書斎は憧れる。よくよく聞けば、本当に籠る必要も無いしオープンで良いとの事、小屋裏に秘密基地的な物まで考えていたのに・・・小屋裏部屋あるある、使わない・物置と化す。

I様邸では、LDKに面してスタディコーナーとして計画しました。資格試験はもちろん、お子様のこれからの勉強・家事・読書などなど家族を感じられながら過ごせる場所に配置しました。で、スタディーコーナーの設計の意図は。

      

まずは照明。部屋の中央に照明を並べた方がバランス良く綺麗に見えます。しかし中央だと頭の影が机の手元に落ちて暗い、見えにくい、中途半端な勿体ない照明となります。机が付いてる壁から35㎝離して設置、この位置なら頭の影も落ちない。PCのディスプレイにも照明の映り込みは無い位置です。照明器具は昼光色と蛍光色の切り替え機能付き。目に優しい昼光色を基調に設計してますが、新聞や参考書などを読む時は見えづらくなります。そんな時蛍光色に切り替えれば、はっきり見えます。

机の天板の高さは70㎝、お施主様の身長から最適の高さで設定しております。また、構造体の柱や間柱に腕木をしっかりと固定、その上にもみの木の天板を取り付けているので、150㌔の積載荷重にも問題ありません。柱脚なども無いので、見た目もスッキリお掃除も楽々。

もみの木の天板は奥行きが45㎝、カフェのカウンターの広さです。ノートPCを使うくらいなら問題は有りませんが欲を言えばもう少し奥行きが欲しいところです。壁から4㎝離して天板を設置しております。これは作業幅を広くするためとケーブルなどの配線を下に落とす、モニターアームなども取付可能な広さになっております。

 

写真では分かりづらいと思いますが、柱の間隔は910ミリ、本棚などで半分使うと455ミリになります。ただ、本棚の奥行きで455は深すぎて使いづらい。その為本写真右側の本棚の奥行きを330ミリ、写真左側の机部分はスタディコーナーを広く確保するために脱衣室の収納部分を330ミリとして、出来るだけ有効に広い面積を確保しております。設計時の配慮で家はより快適に過ごせるようになるんです。

天井高さもちょっとした籠り感ともみの木タイルがすっきり綺麗に割り付け出来る、2220ミリ。

机の下には引出を取り付けております。前にニッチなども考えていましたが、雑多な感じになります。引出内にしまえる方がすっきりして便利です。アクセント壁のもみの木タイルの中に飾り棚を、お施主様のコレクションを飾れます。展示会では私のコレクションを飾っておこうと思っております(笑)

お施主様も見学の度にスタディコーナーでエアーのシミュレーションをされております、気に入って頂けたのかな。家のほぼ中央で各室との距離も近いので、暮らしていく中で色々な場面で活用して頂けそうです。もみの木は勉強の成績も上がる効果があるんですよ、実は。